桜木花道の背中の怪我
こんにちは。今回は前回の続きになります。
映画「THE FIRST SLAM DUNK」を観た時に、登場人物の桜木花道の背中の怪我について柔道整復師として感じたことを書いてみます。
前回、少し触れましたが、試合中に”本来は主人公である”桜木花道は背中を痛めてしまいます。
”本来は”というのは、原作やアニメでは桜木花道は主人公なんですけど、この映画では主人公はチームメイトの宮城リョータなので、桜木花道は宮城リョータのチームメイトという扱いだからです。
全国大会2回戦の山王工業戦で、試合終盤、ルーズボールを追いかけた際に、関係者席に飛び込んで背中に痛みを感じるようになります。しばらくは試合に参加できていたんですけど、やがては立っていられなくなりベンチへと下がります。
マネージャーの彩子さんからは「選手生命に関わる怪我かもしれない」と言われ、監督の安西先生からも「キミの異変には気付いていた。でもどんどん良くなるキミのプレーを見ていたかった。指導者失格です。一生後悔するところでした」と謝罪されます。
桜木花道の怪我はどんなものなのか柔道整復師として考えてみたいと思います。
原作や映画では具体的な症状はあまり語られていませんので憶測になります。
おそらく、「背骨の骨折」「脱臼」「打撲」「脊髄損傷」のどれかだとは思います。
骨折だと受傷直後に試合に参加するのは難しいですし、桜木花道はベンチに下がってから数分後に試合に復帰していますので、骨折は無いように思われます。
同様に脊髄損傷も歩行自体が困難になりますので、無いと思われます。
考えられるのは「打撲」か「脊椎分離症」かなと思っています。
関係者席の机に背中を強打していますし、「ピキッ」といった痛みを訴えていますので、筋肉ではなく骨に受傷しているものでしょうね。
映画ではありませんでしたが、原作では試合後、地元神奈川の海岸でリハビリをしている様子が描かれていますし、マネージャーの彩子さんが言うような「選手生命に関わる」ような事態は避けられたと思います。
桜木花道は受傷後も、すぐに試合に復帰して最後は試合を決めるような活躍をしますが、なかなかそうはいかないのが現状です。
打撲や捻挫などスポーツ中の受傷はよくありますが、無理せずまずは安静にしてくださいね。